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飲食店の内装をDIYした費用、期間、方法を紹介!

最終更新日:

2024-07-14 18:51:47

開業

DIY

内装

施工

飲食店

タイトル画像

まずはビフォーアフター!

テナント契約時

テナント入居時
テナントは以前カラオケスナックのような店舗が入っていたようです。
カフェを開業するにあたって、床や壁が暗い色であることや、タバコのヤニ汚れが付着していることが気になりました。
また、カウンターの内側が狭く冷蔵庫などを置くスペースを考えると、厨房として利用するためにはカウンターの位置を移動させて厨房を広くとらなければなりません。さらにこのカウンターは背が低く、カフェとして利用するにはキッチンを隠してくれる高さや、背板が必要になると考えられます。

開店時(2ヶ月後)

改装後の店内
内装はカフェらしく木目調のクッションフロアや壁紙を使用しました。また、家具や照明も含めて通販サイトで購入しています。

パース

インテリアを考えた時のパース
内装や家具の色合いを見るため、Home Design 3Dというソフトを数千円で購入して、様々な色の組み合わせを考えました。
床の施工がなければ楽だったのですが、北向きの物件で店内が暗くなってしまう可能性を考慮してなるべく明るい色を使うようにしました。
また、厨房側からの視線を遮りながらも圧迫感が少ない、スケルトンの棚や観葉植物を置いて目隠しにしました。
席の配置も、客同士の視線がなるべく合わないようにしましたが、やはり店内の形状が正方形に近い以上限界があり、後に仕切り板を設置するようになりました。
後から考えると、どちらかの席を一段上げるか、ソファ席をローソファにするなどして、目線の高さを変えれば居心地がより良くなったのでしょうが、飲食店開業は初めてでしたのでそこまでの思考はありませんでした。しかし、実際に開業すると食事での利用が多かったため、ローソファでは食べにくく、一長一短な施策であるとも考えられます。

飲食店の内装を自分でやるとどのくらいで開業できるのか?

費用面

飲食店の内装工事は業者に頼むより、DIYでやった方が確実に安く仕上がります。特に、内装業者を使う場合デザイン料金がかかりますし、壁紙や床材、照明などといった最低限の費用に加えて人手にかかる人件費やデザイン料、業者に支払う施工費用など様々なコストがかかるため、小規模な飲食店であっても内装費用に1千万円以上かかる場合も少なくありません。
今回は、60平米、席数26席の飲食店をDIYで開業したのでその費用などをまとめました。

期間

物件の契約が9月上旬で、開業日が11月上旬でしたので、飲食店開業にかかったのは内装施工を含め2か月間でした。
ただ、水道工事や、給湯器のトラブルなどがあったり、家具の組み立て、従業員の研修などの期間を除くと、壁や床、カウンター作成などにかかった期間だけで言えば1か月ほどです。
内装施工などは完全に未経験の人間1人で作業しても1ヶ月間で完成するほどですので、物件の広さが60平米以内、席数30席未満の店舗であれば十分DIYで開業できることが分かります。
一方、席数50席を超えるような店舗であったり、焼肉屋など客席にしっかりとした防火設備が必要な業態、炭火焼鳥など特殊な設備が必要な業態などは業者に任せた方が安心ですね。

労力など注意点

9月に内装施工開始したため前半は暑かったものの、それ以降はある程度過ごしやすい気候で熱中症のリスクは低かったと考えられます。また、物件が北向きで日差しが少ないことも寄与しました。テナントにエアコンがない場合は、過ごしやすい気候を選択すべきでしょう。

当然ながら、飲食店を開業するにあたって必要なことは、内装工事だけではありません。

・メニュー開発
・営業許可の取得
・オペレーションを考える
・店頭ポスターや看板デザイン、発注
・決済システムの導入
・POSレジの手配
・マニュアル作成

など、仕事は多岐にわたります。
これらの仕事をこなしつつ、内装工事をDIYでやるのは体力が必要になります。
今回は、POSレジ作成を含めてDIYでやりましたが、メニュー開発に不安があればFC加盟を検討したり、内装工事をする体力に不安があれば業者を使うなど、一部は業者に任せるのも懸命な判断かもしれません。

もちろん、開業日を告知すれば、その変更は許されません。そのため、余裕を持って達成できるスケジュールを組む必要があります。

飲食店の内装工事DIYの手順を解説

1:水回り工事(業者依頼)

飲食店にとって清潔な水回りは何よりも重要なポイントです。特に、女性客がメインターゲットであるカフェの場合、お手洗いや洗面化粧台が新しいことは非常に重要です。
トイレの交換や洗面化粧台の交換については地域の水道屋に依頼しました。
他にも、二槽シンクが必要なため、既存のシンクを入れ替える工事も依頼しました。
LIXILのエスタという洗面化粧台を使用
洗面化粧台にはLIXILの「エスタ」シリーズを使用しました。意外なことに、水道工事で一番高かったのは洗面化粧台で、本体や工事費込みで25万円~30万円程度かかりました。
しかし、水道工事はDIYでやることができないため、これは必要経費として仕方ありません。
LIXILのアメージュというトイレを使用
トイレもLIXILの「アメージュ」というシリーズのものを導入しました。
2年間テナントが空室であったため、下水の臭いを脱臭するために特殊清掃用の消臭剤を使用して壁や床などを清掃しました。
トイレ交換は以外にも高くなく、本体込み20万円程度で交換できました。開業費用全体を考えれば、トイレはなるべく交換しておいた方がいいですね。
マルゼンの2槽シンクを購入
幅180cmほどのマルゼン製2槽シンクを楽天で購入しました。食洗機がなければ水切り台は必須です。食洗機は毎日分解洗浄が必要であったり、ガス給湯が必要であったり、専用洗剤が高額であったりと、かなり費用と手間がかかることや、そもそもスペース的にも余裕がなかったため断念しました。
シンク自体は5万円ほど、交換費用(蛇口の増設、排水設置)も5万円ほどでした。

水道工事(業者依頼)にかかった期間と費用

テナント契約前に1日現調に来ていただき、工事期間は1日で全て完了しました。
費用はすべて合計して53万円程度です。シンク購入費用や元々あった造作洗面台の廃棄費用がかかったためトータルで60万円ほどで水回り工事は完了しました。

2:壁の施工(DIY)

剥がしたあとの壁紙を部屋の中央に積んでいる
まずはカッターナイフを使って既存の壁紙をはがしていきます。壁紙の継ぎ目から斜めにカッターナイフで切り込みを入れて引っ張れば思いの外簡単に剝がすことが可能です。
壁紙は下地となるパネルや石膏ボードに貼られていますが、壁紙をはがすと「裏紙」が残ります。これは、壁紙の張り替えを簡単にするためのもので、この裏紙をはがさないように注意してください。もし、裏紙が剝がれた場合はパテで段差を埋めてから新しい壁紙を貼ります。
白い壁紙とまだ壁紙を貼っていない部分の境目
壁紙はリスタという通販サイトで購入しました。使用した壁紙は、客席の大部分で白い石目調の壁紙、一部の壁は木目調、キッチン側は目立たないように黒の石目調の壁紙を使用しました。参考にしたのはスターバックスコーヒーの内装です。流行しているモルタル調の内装も検討しましたが、お洒落ながらも老若男女問わず居心地が良い内装を選択しました。開業して9ヶ月が経っていますが、10代~80代までの幅広いお客様が同時に居心地良さそうにゆったりと過ごされており、満足しています。

壁紙の購入費用は約9万円でした。業者に依頼すると壁紙だけでも数十万円はかかるためかなりの節約です。
リスタの壁紙は「生のり付き」で、業者が使用するものとほとんど変わりません。貼る方法についてもYouTubeの動画を見れば詳しく解説されています。

壁紙のほかには、貼るためのローラーやヘラのような道具が必要になります。また、カッターナイフは切れ味の良いものと大量の替刃を用意しましょう。
石目調の壁紙を47m購入した明細書
この画像の通り、白い石目調の壁紙は47m使用しています。価格は27000円ほどで、業者に依頼することを考えればかなり安いですね。
木目調の壁紙を半分張った壁
細かい所も木目調の壁紙を貼りました
他にも、木目調と黒い壁紙をそれぞれ25mずつ、合計で3万円程度で購入しました。
この画像のように、お客様から見える角度を考えて壁紙を貼りました。期間については、壁紙の施工自体は剝がすのを含めて2週間程度で完了しました。慣れてくると1枚(幅90cm程度)あたり30分で貼ることができますが、細かな部分や継ぎ目などを含めると時間がかかります。
自分でやると達成感もあるので、これから低予算で飲食店を開業する方にはオススメです。

3:床の施工

床の下地をはがしはじめたところ
床はまず元々あったカーペット生地の下地をはがしていきます。方法は壁紙と同様にカッターナイフで切り込みを入れて、そこから引っ張っていくのですが、床材は接着剤で張り付いているため、壁紙よりも力が必要になります。
床材をはがすコツは、短冊状の切れ込みを入れて、少しずつはがしていくことです。力が集中するため、比較的剝がしやすくなります。
今回は、下地を剝がすとその前に施工してあったクッションフロアも出てきたため、そのクッションフロアも剝がさなければならず、2回の剝がし工程が必要でした。
クッションフロアのように撥水する下地では専用の接着剤が必要になりますが、すでにコンクリート用の接着剤を購入していたため、このクッションフロアも剝がしました。

床下地をある程度剝がし終わったのがこの状態です。
床の下地を剝がし終わったところ
床のDIYに大半は古い下地の剝がし作業と、コンクリートの掃除が大半を占めました。
新しく施工するクッションフロアも、リスタで購入しました。
クッションフロアの購入明細書
クッションフロアの方が壁紙より価格は高く、21mを7万円程度で購入しました。また、その後4m足りなかったため、さらに1万円ほどの費用が追加でかかりました。
クッションフロアの施工は壁紙の場合とほぼ同じで、少し重ねて敷いていき、重なった部分をカッターナイフで切って揃えていきます。壁紙の場合に比べると一気に敷くことができるため、それほど時間はかからず、2日ほどで完成しました。

下図は仮敷き後の画像です。一気にカフェの雰囲気になりました。
クッションフロアを施工したあと
DIY施工であるため、壁付近や継ぎ目など隙間がある場所もありますが、家具を置くためほとんど目立ちません。
また、最近はあえて床を施工しないという内装も流行しているため、お店の雰囲気に合わせて施工しましょう。

4:レジカウンターやテーブルのDIY

カウンターのDIY
元々あったカウンターですが、高さが低いのと目隠しの背板がないため、ベニヤ板とツーバイ材でDIYしました。
土台がしっかりある分、作ったのは一部です。足も金属製のテーブル用脚が付いていたため、コストはほとんどかかっていません。
必要なのは、適当な図面を書いて寸法を決めておき、ホームセンターでカットしてもらうくらいです。コーナンPROでは無料で木材をカットしていただきました。
カウンター席を設置
窓際のカウンター席はコーナンの30cm棚板を取り付けました。耐荷重も30kgほどあるため、座ったりしなければ大丈夫です。
カウンターの取り付けは、椅子が届いてから高さを慎重に決めました。食事には少し狭いですが、カフェ利用には最高の2F窓際席が完成しました。
実際に営業してみると、空調的に12,1,2,6,7,8月はほとんど使うことがない席でしたが、写真映えするため、冬場などは寒いながらも人気の席でした。
また、他にもスイング扉で厨房を仕切らなければならないという保健所の規則があるため、スイング扉などもDIYしました。

5:厨房機器の設置

厨房機器の搬入
厨房機器はテンポスドットコムで全て新品を揃えました。調理の効率を上げるドロワー冷蔵庫は必須でしたが、最も高価で24万円程度しました。
やはり強い味方の冷凍ストッカーは数万円で買うことができ、通常は壊れにくいため、冷凍庫の活用が飲食店営業の要です。

最もコストがかかったのは搬入費用で、5つの厨房機器搬入に14万円かかりました。しかし、こればかりは素人で搬入設置するには重すぎるため、高い費用を甘受しました。
また、総額で90万円程の費用がかかっています。

これが揃うと一気に厨房らしくなりました。

5:インテリアの配置

ハストネットで購入した家具の組み立て途中
家具はハストネットで購入しました。こちらの納入事例で紹介されています。
家具を選ぶ時は、座面の下にスペースがあり、普段使わない梱包資材や予備を収納できるものに絞り込みました。
通販サイトで購入する場合、テーブルの脚などもそれぞれ購入する必要があるため注意が必要です。
全て合計してこちらは70万円程で収まりました。
お洒落なポスターを飾りました
他にも、ポスターを飾ったり、エジソン電球をAmazonで購入したりと、細かなインテリアも通販サイトで購入しました。
ポスターを置いているラックはIKEAで購入しています。IKEAは壁に直接ビス止めするものが多いため、DIYとの相性が良いですね。

飲食店をDIYで開業するのにかかった総費用をまとめると?

内装工事が20万円程度でできたことを考えればかなりお得ですが、合計で500万円程度かかりました。
これには、店頭看板(看板幕)の作成費用や、従業員の募集、エスプレッソマシンなど様々な費用を合わせた総額です。
水回り工事やエアコン工事など、業者依頼した部分はやはり高額になりました。

ただ、もしも内装工事をDIYではなく業者依頼すれば、少なくとも300万円以上余分にかかったと考えられるため、大幅な節約になったと言えます。

開業費用の節約のためには

今回は、エアコンを設置したり、水回りにこだわったりと業者依頼した部分がありましたが、最低限カフェを開業するというだけであれば水回りはそのままでも大丈夫でしょう。エアコンも、最初から付いているテナントを探せば問題ありません。
また、厨房機器を中古で探したり、家具を業務用ではなく家庭用のものを購入したりすれば、トータルで100万円程度は節約できたと考えられます。
そのため、400万円程度あればカフェの開業は可能だと考えられます。

安いシステムの導入

POSレジやモバイルオーダーなど、最近の飲食店では固定費がかかりやすいものです。以前は月額制ではなかったサービスも、徐々にサブスク型が増加しており、飲食店の経営を圧迫しています。一方で便利な業務システムを導入することで人件費の節約に役立つという場合もあります。
今回は、モバイルオーダーやPOSレジもDIYしたため、ほとんどノーコストでモバイルオーダーを導入することができました。
DIYしたモバイルオーダーアプリはGooglePlayで公開しているため、よろしければご利用ください。

また、モバイルオーダーアプリを自作したい方はこちらの記事で方法を紹介しているため、合わせてご覧ください。